北梅田地区 自分たちで取り組むまちづくり
北梅田地区 まちづくりの変遷を辿る
その昔、茶屋町・鶴野町は、旧能勢(中国)街道沿いにお茶屋があり、明治中頃には、菜の花が美しい田園地帯でした。
とともに、旅人や旦那衆が集い、木造9階建て凌雲閣がそびえる一大レジャーゾーンでもあったこのまち。
歴史の流れ・時代とともに変容を遂げ続けてきました。
しかし戦災を免れ、歴史文化遺産を継承しながらも、華麗なる変身を遂げる梅田ターミナルや新御堂筋線などに挟まれた「谷間」地区として、諸問題を抱えていました。
なかでも、かつて一体であった茶屋町と鶴野町が、新御堂筋高架道路で分断されたことは地域の人々に大きな影響を与えました。
ターミナルからの人の流れが寸断され、鶴野町まで届かない。
80年代にスタートした北梅田地区まちづくり協議会は、まちを蘇らせようと旗揚げされたものです。
このまちの「アメニティをめざして」、従来の梅田にない一味違ったまちづくりを積み重ね、今日に至りました。
梅田新時代は、発想の大転換を求められた時代です。
とりわけ、大阪駅北地区は、大阪の都市再生の一翼を担うことが期待されました。
北梅田地区まちづくり協議会は、グローバルな視野を持ちつつ、地域に根ざしたリノベーションと都心再生のアクションプログラムをもって前進していきたいと考えています。
第一次まちづくり構想「アメニティをめざして」を確立し、ロフト、MBS、ちゃやまちアプローズ等が誕生。まちが大きな変貌を遂げていきました→
ガイドラインである「第二次まちづくり構想 ちゃやまちタウン・スクエア」を指針とし、時々に柔軟な軌道修正をはかりながら、「連鎖型まちづくり」をすすめています。
ちゃやまちタウン・スクエア構想
~ 人と人が出会う 人とまちが出会う まちはドラマを生み出すスクエア(広場) ~
ちゃやまちタウン・スクエア構想は、平成14年(2001年)3月末、地域の合意手続きを完了し、正式に確立。
大阪市長に提案されました。
構想は平成32年(2020年)を目標に設定し、実践していきます。
1. 新たなまちの魅力創造
2. 水・緑のうるおいづくり
3. 美しいストリート(路地)景観づくりと回遊性の向上
4. まちの歴史文化資源の継承・活用
5. まちのコミュニティづくり
たとえば、ちゃやまちプロムナードは、民間の自主的な開発によって創出された「けやき並木」です。
建物を意図的に道路から下げ、公開空地をそれぞれ交差点の角に集めることで、広場のような空間が創りだされました。
民間の努力によって生み出した歩行者のためのスペースで、鶴野町へと人の流れを誘導させる、大切な導線となっています。
皆で決めたまちづくり方針を、実践していただいた実例として高く評価をうけ、1994年(平成6年)大阪まちなみ賞(市長賞)受賞、都市景観資源として登録されました。
また、落書き一斉消去や、放置自転車対策、防犯カメラの設置など、まちの安全・安心、景観の向上にむけ、地域住民・企業・行政が協力して、取り組みを行っています。
新御堂筋による地区分断の解消のため、通りの連続性向上・賑わいの演出として、中央分離帯の修景や、街灯にバナーを設置するなどしています。
鶴乃茶屋倶楽部の発足
協議会の世代交代、新たなまちづくりの担い手の発掘を目的として、2008年に「鶴乃茶屋倶楽部」が発足しました。
北梅田地区まちづくりのための推進体制→
これは、意見交換会やまち歩き等を通じて、まちの将来像等のまちへの想いを語り合う「茶屋町若手まちづくり塾」を前身としています。
鶴乃茶屋倶楽部では、アイデア提案にとどまらず、企画・実践を行っています。
まちの賑わいづくり実践として、毎年3月下旬から4月初頭に開催されている「菜の花の散歩道」は人気を博し、成功をおさめています。
これは、歴史の継承・まちの賑わいネットワークづくりに向けたイベントとして、鶴乃茶屋倶楽部で企画・実践したものです。
参加店舗や施設の前に菜の花を飾るほか、ミニコンサートや落語会などのイベントも開催し、期間中はたくさんの人で賑わいます。
また、「100万人のキャンドルナイト」は、夏至の夜、冬至の夜に開催され、毎年恒例の行事として、多くの人が茶屋町に訪れます。
これは、電気照明を消して、ろうそくの灯だけでひとときをすごすカルチャーイベントで、梅田全体での企業イベントに、地域として参加協力をしているものです。
同じくスノーマンフェスティバルや、梅田ミツバチプロジェクトなどにも参加協力するほか、鶴乃茶屋通信を発行。
その取り組みについて、わかりやすく伝え、地域の方々と情報共有を行っています。
鶴乃茶屋通信1号 鶴乃茶屋通信2号
鶴乃茶屋通信3号 鶴乃茶屋通信4号
今後、まちの景観等を守るためのソフトな地域ルールづくりや、新旧住民・店舗・企業等との関係性づくり、近隣大規模開発(うめきた)と共存できるまちの個性創出、まちづくり担い手の拡充などに取り組んでいく予定です。
お問い合わせ・ご質問は
北梅田地区まちづくり協議会事務局: office@chayamachi.com (@を半角に) までメールにてご連絡下さい。